今年は世の中がコロナという残念な感染拡大の渦に巻き込まれて、生活の様式が完全に変化してしまった1年になりました。

1回行かせていただいた広島でのレッスンも今年も伺えませんでした。

それでも広島の方々はオンラインでの講座や個人レッスン受講してくださいました。

東京で行う講座もやはりオンラインで行っておりましたが12月にやっと110ヶ月振りに対面で行う事ができました。

個人レッスンも感染対策を行いながら対面で続ける事も出来ました。

私自身昨年10月から平日はフルタイムで慣れない会社勤めを始めた事で、平日は会社、夜はオンライン、週末もレッスンという形で、月に1日休みが取れるかどうかと大変忙しく以前とは全く異なる生活になりました。

そんな中、どんなに疲れてもアレクサンダーテクニークのお陰で体調も崩さず、そして楽な体を意識する事でどんな事も前向きに過ごす事が出来ました。

本年もアレクサンダーテクニークの素晴らしさに気付き、自分にとって本当に大切な宝物であると再認識させられました。

レッスンに来られる方々も、この様な状況の中でも続ける「覚悟」をもって来られるからなのか、真面目に自分の体に取り組んでいただき、沢山の方が「本当のアレクサンダーテクニーク」の効果について感じていただけた様に思えます。

何が本当のアレクサンダーテクニークなのかというのは、結局は原則にある

「頭が上に前に、背中は長く広く」

これさえ出来ていれば大抵の不調は起きないし、大抵の事は思い通りにできる。

という事に気付けける事です。

腕の使い方、呼吸の仕方、足の運び、指の使い方、声の出し方その他全てのことが自分の思い通りにいかない事は、この原則ができていないからという事に気付ける事はとても重要な事です。

逆に言えば、自分のパフォーマンスに対する緊張や不安などもそれさえ意識して行えば可能になる事にも繋がります。

これを体現できるまでが本当に長い道のりで、修行僧の様な努力が必要になります。

原則について気付くまで2年から5年はかかります。

この頭が上に前に、背中が長く広く作れる土台の体作りが必要になるからです。

生徒さんの中にはこのアレクサンダーテクニークの原則を体現した夜は興奮して眠れなかった。という声もありました。

私もこの感覚がはっきりと体現できた日は大興奮で、自分のこれからの未来はとても明るくなると感じた事を思い出しました。

そして、今年は私にとって新たな課題も与えてくれました。

それは年齢による体の違い です。

私の周りは「若い頃」は活躍していたのに年齢を重ねるうちに同じパフォーマンスができなくなり困ったり悩んで来られる方がほとんどです。

最初の違和感は30代半ばくらいから始まり40代、そして40代半ばになり20代に出来ていた事が当たり前にできなくなっている事を自覚します。そしてありとあらゆる事を試して50代でやはり変わらず、諦めてしまう人が多いのです。加齢による体の変化。これは誰にも起こることです。でも、体の生理に合った使い方を学んだ上で本人の努力次第で若い時以上にパフォーマンスができるようになったりもします。体と脳の不思議です。

そして、その様な問題が改善された方々のお子様たちが親の勧めで通ってくださる様になり、20代前半の生徒さんも増えました。お陰様で若い人に触れる事が多くなってきました。

2世代で通ってくださるなんてとても嬉しく思いますし、ありがたい事です。

東京で行った12月の講座では、50代のベテランさんと20代の若い人が丁度半分くらいの参加になり、2部のマスタークラスでは、若さの特権と言うものをまざまざと見せられました。

自分の体の衰えは認めたくなくても必ず起きます。具体的に何が老化なのかは理解する事は難しいのです。

しかし実際に若い筋肉や神経の反射を見せられると、心から「若さに対する羨ましさ」を感じます。

羨ましがっていても仕方ないのですが、事実同じ事を意識して行おうとした時に、若い人と年齢を重ねた人では全くできる事が違います。

アレクサンダー氏が晩年子供達を中心にアレクサンダーテクニークを指導していた事の意味がわかった様な気がしました。

しかし年齢を重ねても、解剖学や生理学の見地からアプローチしていけば、同じパフォーマンスができる様になる事も理解しています。ただそれを実現するには本当に大変なのです。

間違った体の使い方の癖から始まる体の不調は、若ければ直ぐに軌道修正ができます。

年齢を重ねると、癖は強固になるので向き合ってそれをしない様に抑制する力もその分必要になります。

私の来年は、「若い体の反射」について、色々学んでいく必要があると感じました。

幸にして、私の生徒さんには医療関係の方もいらっしゃり、アレクサンダーテクニークについて科学的な見地から一緒に考察してくれます。

このコロナが収束して、また本格的にアレクサンダーテクニーク指導にシフトする前に、沢山の知識と経験を積んでいきたいと思います。

自分の体は、お陰様で職場が超高層階なのでエレベーターを乗る度に、重力を感じる事ができます。その重力で自分の体の緊張部分に気付く事が出来ます。そこを意識しながら一日の体の使い方の目標設定や「モンキーのポーズ」、「メディテーション」である程度リセットが可能だと実感しました。

結果違う角度からアレクサンダーテクニーク深く携われています。

コロナ前の様なレッスンだけの生活ではありませんが、逆に違う世界に触れた事で学べた事はとても大きいと思います。

いつか「高層階エレベーター」で気付ける体の使い方。なんて事を生徒の皆さんと課外レッスンとして行ってみようと思います。(半分冗談で半分は本気です)

まだまだパンデミックの収束には時間がかかりそうです。

何が起きてもアレクサンダーテクニークの「抑制」と「原則」を意識しながら、楽に自由に、生徒の皆様が過ごしていけることを心から願っています。

来年も元気に前向きに

そして本年も大変お世話になりました。